スタッフ紹介

両角准教授

インタビュー

この分野に関わるようになった経緯を教えてください

大学時代は、社会心理やマーケティングについて学んでいました。私の大学生時代は、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスができて4年目~7年目にあたる時期であり、先進的な大学を作ろうと改革している環境の中で学生として過ごす中で、大学の組織や経営に対する関心が芽生えたこともあり、大学院からこちらに移って高等教育論を専攻しました。

どのような分野の研究を行っているのですか?

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平たく言えば「大学の経営」についての研究です。最初の頃やっていたのは、大学のガバナンス、つまり学内で誰がどのようなプロセスで意思決定を行い、どのような仕組みで大学が動いているのか、という分析でした。また、大学の財務分析や高等教育財政の研究も行っています。最近は大学生の学習行動についても、大規模調査の分析を中心として取り組んでいます。

調査の手法としては、大学の経営に関わっている方々へのインタビュー、大学が公開している財務情報などのデータや質問紙調査の分析もやっています。

大学経営の研究者として苦労された点はどんなところですか?

大学経営に関する研究というのは、なにぶん新しい分野なので、様々な苦労がありました。ほんの数年前まで、多くの大学(国公立・私立のどちらも)で財務情報などは公開されず、電話をかけて情報提供をお願いするとたらい回しにされる…というようなこともあり、企業の経営についての研究とは別の大変さを感じながらやってきました。

また大学院生として研究する場合、大学経営の中核にいる方々にインタビューするのも一苦労で、 やはり実績を積んで学長や学部長にも話を聞かせていただけるようになるまでが大変だったという印象があります。

できるだけ「実証的な」研究を心がけてきましたが、大学経営の現場に身を置いた経験もないため、数値やデータの解釈もとても難しかったですね。

担当している授業について

私は2008年度に着任しましたが、2008年度については各論の中で、私立大学の経営についてのセクションなどを担当しました。また事例研究では、講義形式ではなく学生の皆さんが一緒に研究のプロセスを学ぶスタイルを取っているのですが、その指導も行っています。

2009年度からは丸山先生にお願いしたのですが、これまでこのコースで文献購読の授業を開講していなかったこともあって、土曜の午前に文献購読の自主勉強会を行っています。高等教育の基本文献から、参加者の興味に合わせた最新の英語文献まで、様々なものを購読しています。

大経コースで学ぶことを考えている方へ

一言で言えば、問題意識をしっかり持って入ってきてください。

もちろん、入試(英語・学力試験)にパスすることは必要ですが、現場での問題意識や様々な経験を持って授業に参加して下さるのが大切だと思いますし、われわれ教員にとっても共に学ぶことができ、楽しませてもらっています。この分野はとても実践的なので、研究者としても現場で実践している方と対話・議論する機会が大きな学びになっています。

その「現場の問題意識」を、知識・理論の枠組みを使って考えることを助けるのがわれわれ教員の役割なので、それぞれの良さ、背景を持ってきた上で、しっかり議論することができればと思います。