授業・履修情報

2012年度シラバス

大学経営論

開講予定 夏学期 土曜 16:40~18:20
担当教員 両角 亜希子
授業の目的  大学経営論は大学経営について基本的な知識を習得するとともに、その現代的な課題について各自の問題意識を発展させることを目的とする。私立大学を中心に扱うが、大半はゼミ形式で行うので、国公立大学や諸外国の大学の議論も積極的に取り入れたい。

 

内容

テーマ 
 文献
4/7          

 ガイダンス、授業の進め方、担当者決定

 
4/14 講義  大学の組織と経営形態―制度的枠組み  両角2010第1章
4/21 講義

 大学の財政―財務諸表の読み方(私学を中心)

<宿題①②の説明>

 資料は当日配布
4/28

発表・議論 

 宿題①の発表(A4、2枚程度)+グループ討議

各自、1校を選んで、ガバナンスと財政状態についてその大学の現状(特徴)と課題をまとめる。

 
5/12 文献講読  レポーター2名、コメント2名  鈴木2012
5/26 特別講義  私立学校法について(文部科学省、松坂浩史氏)  松坂2011、どこか1章でも読んで質問を考えてくる
6/9 文献講読  レポーター2名、コメント2名  野中2010
6/16 文献講読

 レポーター1名、コメント2名

 中教審2012
6/23 特別講義

 欧州のチューニング、AHELOの最新動向

(国立教育政策研究所、深堀聡子氏)

 ゴンザレス2012
6/30 発表・議論

 宿題②の発表(A4、2枚程度)+グループ討議

私学高等教育研究所2009を読み、仮説を考える。

 私学高等教育研究所2009、(篠田2010、第2章)
7/7 特別講義

 公立大学の現状と経営課題

(横浜市立大学、高橋寛人氏)

高橋2010、(公立大学協会2010)
7/14

文献講読

 レポーター2名、コメント2名  清水2011
7/21 講義・議論  6月9日に出たポイントについて、両角が分析した結果を発表し、全員で議論  
7/28  

 最終レポート発表会

 

 *5月5日(連休中)、5月19日(五月祭)、6月2日(高等教育学会)は休講。

 

文献講読の回の進め方

・レポーター2名は担当した文献について、そのエッセンスをA4で各自4枚程度に簡潔にまとめる。レポートは授業の50分間程度を使い、発表してもらう(全員の理解確認)。

・コメント2名は、担当した文献について、議論したいポイントをA4で1-2枚に簡潔にまとめる。もし議論のポイントがうまく見つからない場合には、その文献のテーマに関連した論文などを紹介してもよい(分量は同じくA4で1-2枚程度)。

・履修者数によっては、コメントは3名にする(初回授業に調整)。

・言うまでもないが、レポーター、コメントの担当でない回についても文献は読んだ上で授業に出席すること。

・レポーター、コメントの担当者は、授業の前日(金曜日)の午後3時までにコース事務室にメールでファイルを送付すること。

最終レポート

内容は後日伝える。7月16日〆切でコース事務室にメールで送ること。

最終レポートの発表は全員の予定だが、人数が多い場合にはこちらで優れた内容のものを選んで発表してもらう可能性もある。

文献

・鈴木元(2012)『立命館の再生を願って』風濤社

・松坂浩史(2011)『逐条解説 私立学校法』霞出版社

・野中郁次郎・リクルートマネジメントソリューションズ組織行動研究所(2010)『日本の持続的成長企業―「優良+長寿」の企業研究』東洋経済新報社

・フレア・ゴンザレス、ローベルト・ワーヘナール(2012)『欧州教育制度のチューニング―ボローニャプロセスへの大学の貢献』明石書店

・篠田道夫(2010)『大学戦略経営論―中長期計画の実質化によるマネジメント改革』東信堂、第2章(22大学の実践事例)

・高橋寛人(2009)『20世紀日本の公立大学―地域はなぜ大学を必要とするか』日本図書センター(→序章、各章の「はじめに」と「まとめ」、結章は事前に目を通してくること)

・公立大学協会(2010)『地域とともにつくる公立大学』公立大学協会60周年記念誌、公立大学協会、1-59ページ(公立大学の現状の理解のために)

・清水畏三(2011)『烈風伝ハーバード大学史―学長さんたちの成功と失敗』

 

*以下はコピー等を配付

・両角亜希子(2010)『私立大学の経営と拡大・再編―1980年代後半以降の動態』東信堂、第1章

・日本私立大学協会附置私学高等教育研究所(2012)『私立大学の中長期経営システムに関する実態調査(速報)』

・日本教育審議会大学分科会大学教育部会(2012)「予測困難な時代において生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ」(審議まとめ)平成24年3月26日

成績評価

  授業の中での発表、討議への参加(授業への貢献)、最終レポートなどを総合的に評価。