授業・履修情報

2013年度シラバス

高等教育論

 

授業科目高等教育論

開講予定

夏学期 
担当教員小方 直幸
目的・内容・評価

目的:

 この授業では、大学の理念をテーマに扱う。大学は現在、経営上も機能上も喫緊の課題に迫られている。しかし、今日議論されていることの中には、以前から繰り返し指摘されてきたことも少なくない。また中長期的にみれば現状追随型の対応が問題を生む可能性もあり、一歩離れた視点から大学とは何かを見つめ直すことにも、一定の意義がある。そのため、大学とは何か、大学の理念とは何かについて、古典といわれるものを中心にいくつか取り上げ、受講生と共に読み進める。

内容:
 この講義は大きく2つのパートから構成される。第119世紀から20世紀初頭の大学論で、イギリスを中心に欧米で展開されたものを取り上げる。第220世紀半ば以降の大学論で、アメリカで展開されたものを中心に取り上げる。なお、授業で取り上げる文献は、受講者の状況等を勘案して変更や改訂を行うこともある。
 
評価:
 予習等の準備状況、並びにそれを踏まえた授業時のディスカッションへの参加度合や議論の内容、レポートの質等を総合的に判断して行う。

 

個々の計画
 
第1
■導入①:「大学とは何か」を考える契機と経験
第2
■導入②:「大学とは何か(大学の理念)」に関するレポート執筆
第3
■イギリスの大学論①:19世紀のイギリス大学の外観
第4
■イギリスの大学論②:ニューマンの大学論
第5
■イギリスの大学論③:ニューマンの大学論
第6
■スペインの大学論:オルテガの大学論
第7
■ドイツの大学論①:19世紀のドイツ大学の概観
第8
■ドイツの大学論②:ヤスパースの大学論
第9
■ドイツの大学論③:ヤスパースの大学論
第10
■アメリカの大学論①:19世紀のアメリカ大学の概観
第11
■アメリカの大学論②:フレクスナーの大学論
第12
■アメリカの大学論③:フレクスナーの大学論
第13
■受講生と相談の上決定
第14
■受講生と相談の上決定
第15回(日程別途提示)

■最終試験:レポート作成

 

演習について

 

目標: 大学経営・政策を学び、研究するための、基本的な視点・研究の方法や枠組みを形成するための基礎的な訓練を、文献の講読と検討、各自の研究課題の発表と議論などによって、集団的に進める。

計画: 受講者自身の研究テーマを中心に、論文執筆と報告を行い、出席者からのコメントと会筆修正のサイクルを繰り返す。

成績評価: 毎回の出席と討議への参加。