開講学期 | A1A2 |
開講時限 | 土曜4限 |
授業の目的 | この授業では、3名の講師により、Ⅰ:入試、Ⅱ:IR、Ⅲ:国際化のそれぞれをテーマに講義を行います。 Ⅰ:担当(濱中淳子) 戦後から現在までの大学入試をめぐる動向について、社会科学的かつ実証的なアプローチから概観する。とりわけ昨今の入試改革論議のポイントや問題点等についての理解を深めることに注力したい。講義形式を基本とするが、適宜、学生本人たちによる考察や発表の時間をとるなど、演習の要素も含めながら進める。 Ⅱ:担当(森利枝) 米国で専門職として50年以上の歴史を有する高等教育機関のインスティテューショナル・リサーチ(Institutional Research: IR)について概説し、大学の学生支援、経営、戦略計画などIRが果たす役割の段階的な諸相について検討を加える。また、我が国におけるIRの現状と発展の推進および阻害要因についての討議を目指す。 Ⅲ:担当(太田浩) 世界的な学生の流動化が加速度的に進行しており、留学生市場の拡大が見られると同時に、グローバル人材育成に対する高等教育への期待と責任はますます高まっている。このような状況下で、国際的な学生の流動化に関する動向と実践について学ぶ意義は大きい。政策的動向を踏まえながら大学レベルでの戦略や先進的実践例を多面的に検証・考察することにより、各トピックの理解がより深まるような授業としたい。 |
授業計画 | Ⅰ:担当(濱中淳子) 第1回-大学入試の戦後史 第2回-大学入試改革の現在-何故、議論は錯綜するのか 第3回-学力試験の機能-何を測り、どのような影響を与えているのか 第4回-人物本位入試の可能性を探る-面接試験と小論文試験の現実 Ⅱ:担当(森利枝) 第1回-IRの誕生とその背景-米国高等教育小史 第2回-大学職員の専門職化とIRer 第3回-IRの現状-米国と日本 第4回-日本の大学のIR-必要と可能性の討議 Ⅲ:担当(太田浩) 第1回-高等教育の変遷と留学の動向(なぜ人は留学をするのか、何が人を留学させるのか) 第2回-留学生30万人計画とその課題 第3回-留学生のリクルーティング、アドミッション、エンロールメント・マネジメント 第4回-日本から海外への留学の動向と政策的支援並びに大学での課題 |
授業の方法 | 講義およびディカッションによる。 |
教科書 | Ⅰ:担当(濱中淳子) 授業中に指示する。 Ⅱ:担当(森利枝) 授業中に指示する。 Ⅲ:担当(太田浩) 1.工藤和宏・上別府隆男・太田浩,2014,「日本の大学国際化と留学生政策の展開」『私学高等教育研究叢書:日韓大学国際化と留学生政策の展開』2号:13-52. http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/26949 2.太田浩,2014,「日本人学生の内向き志向に関する一考察 -既存のデータによる国際志向性再考-」『留学交流』 40巻:1-19. http://www.jasso.go.jp/about/documents/201407otahiroshi.pdf |