講義題目 | 大学経営特論 |
担当教員 | 阿曽沼 明裕 |
開講予定 | A2 (集中講義) |
開講時限 | 別途周知 |
授業の目的 | この授業では、アメリカにおける多様な大学院教育がどのように運営されているのか、多様な大学院教育を支える基盤について学ぶ。アメリカの大学院の歴史、マクロな構造、組織的基盤、経済的基盤などが対象となるが、それは日本の大学院を理解するためでもある。大学院はアメリカで発明され、アメリカの高等教育の成功のかなりの部分が大学院教育にあるとされ、日本は言うまでもなく、大学院教育に相当するような高度な教育を先んじて行っていたヨーロッパの国々でさえ、近年アメリカをモデルとしている。このためアメリカの大学院を理解することは、日本や他の国の大学院を理解するための比較枠組みを学ぶことでもある。 |
授業計画 | 本講義では、(1)アメリカの大学院と学位の歴史、および現状のマクロな構造、 (2)大学院の組織的基盤と運営 (3)大学院の経済的基盤と経営、を主に扱う。 上記を踏まえ、以下のサブ項目を扱う。 1.大学院の多様性を見る視点 研究者養成と専門職養成、研究学位と専門職学位 2.大学院の歴史 研究者養成と専門職養成の制度化、ユニバーシティ化、組織化 3.アメリカの大学院のマクロ構造 分野の偏り、コントロール・メカニズム 4.研究大学の大学院の組織的基盤 二元モデル、大学院管理、大学院プログラム運営、マトリクス 5.研究大学の大学院の経済的基盤 スクールの自律性、自給型・組織依存型・研究依存型、学生への経済的支援、研究経済と専門職経済、内部補助、分権的運営、スクールの大学院経営戦略 |
授業の方法 | 集中講義においては、各日 1, 2限目に講義を行い、3限目に作業、4限目に発表・ディスカッションを行う形式で進める。 |
成績評価方法 | 発表・ディスカッション半分、レポート半分 |
教科書 | 阿曽沼明裕『アメリカ研究大学の大学院』名古屋大学出版会(2014) |
参考書 | 授業で紹介。日本の大学院については、阿曽沼明裕編『大学と学問』玉川大学出版会(2010)の第4部。 |