S2ターム、土、第3時限(13:00〜14:45)、第4時限(14:55〜16:40)
担当:阿曽沼明裕
TA:山崎衣知子・遠藤晋哉
1.授業の目標、概要
この授業では、大学・高等教育論を学ぶための基礎的な知識を得ることを目的とする。高等教育の制度的な概念、中世以来の大学の歴史、高等教育の多様性とその系譜、アメリカ・ヨーロッパの高等教育、学位、入学システムについて学ぶとともに、大学・高等教育機関の基本的な機能である教育機能に焦点を当て、その構造と機能について学ぶ。そうした学びを経て、日本の高等教育の構造的な特徴についても理解を深める。
2.授業のキーワード
大学制度、歴史、高等教育の多様性、日本の高等教育、欧米の高等教育、学位、入学システム、教育プロセス、職業との関係
3.授業計画
まず前半で、高等教育の制度的な概念、中世以来の大学の歴史、高等教育の多様性とその系譜、19世紀以降のヨーロッパの高等教育、学位、入学システムについて講義を行い、高等教育論の基礎を学ぶ。後半では、重要文献を受講生が報告する形式で授業を進める。
6/4
第1回 高等教育の制度的概念
第2回 大学の起源と発展(1)
6/11
第3回 大学の起源と発展(2)
第4回 高等教育の多様性とその系譜
6/18
第5回 19世紀以降の欧米の高等教育
第6回 大学と学位
6/25
第7回 教育と職業との関係に関する理論
第8回 入学システムと大学教育
7/2
第9回 文献報告(大学の入口)
第10回 文献報告(専門教育と一般教育)
7/9
第11回 文献報告(アメリカの学士教育)
第12回 文献報告(日本の学士教育)
7/16
第13回 文献報告(職業レリバンス、教育力)
第14回 文献報告(カレッジ・インパクト)
4.授業の方法
前半は講義形式で行い、後半は受講生が高等教育に関る重要な文献を報告し、ディスカッションを行う。 今年度はオンラインでの授業を予定している。
5.成績評価方法
授業における報告、最後の課題レポートまたは試験(試験といってもレポート的な論述式)による。
毎回(2時限に一回)リフレクション・ペーパーを提出、ただし原則これは成績には含めない。
6.教科書
橋本鉱市・阿曽沼明裕編『よくわかる高等教育論』ミネルヴァ書房(2021)
中村康高編『リーディングス 日本の高等教育1 大学への進学ー選抜と接続』玉川大学出版部(橋本鉱市・阿曽沼明裕企画編集、2011)
杉谷祐美子編『リーディングス 日本の高等教育2 大学の学びー教育の内容と方法』玉川大学出版部(橋本鉱市・阿曽沼明裕企画編集、2011)
小方直幸編『リーディングス 日本の高等教育4 大学から社会へー人材育成と知の還元』玉川大学出版部(橋本鉱市・阿曽沼明裕企画編集、2011)
7.参考書
ベン=デビッド『学問の府』サイマル出版(1977)
W.B.カーノカン『カリキュラム論争』玉川大学出版部(1996)
フレックスナー,A.『大学論』玉川大学出版部(2005)
ガンポート,パトリシア・J.【編著】『高等教育の社会学』(2015)
金子元久・小林雅之『教育の政治経済学』放送大学教材(2000)
金子元久『大学の教育力』ちくま新書(2007)
金子元久『大学教育の再構築』玉川大学出版部(2013)
本田由紀『教育の職業的意義』ちくま新書(2009)
吉田文『大学と教養教育』岩波書店(2013)
その他は授業時に適宜紹介する.