センターの概要

(2)国際比較・ベンチマーキングの実施

知識社会化・グローバル化が進む中では、単に日本についての実証分析を蓄積するだけでなく、諸外国の動向や実証研究との比較分析が、政策的議論の基礎として不可欠です。このような観点から、当センターでは主に3種の国際比較・ベンチマーキングを進めていきます。またその過程で、各国から専門家を招き、国際ワークショップを通じた情報の共有と研究ネットワークの構築をめざします。

【ミクロ比較】

当センターが行う大規模・追跡調査のうち、「高校生調査」と「大学生調査」について、諸外国の既存データとの比較を行っていきます。同時に、「大学生調査」については、同種の調査を中国および韓国で実施し、共同研究を進めていきます。

【大学組織比較】

日本とアメリカの大学組織の詳細な比較を、特に財政構造を中心に行っていきます。同時に、学部教育を支える教員組織の構造にも着目し、ミクロ比較とのリンクをはかっていきます。

【制度政策比較】

日本とアメリカ、および主要ヨーロッパ諸国における高等教育制度、政策、高等教育改革の動向について比較検討していきます。特に、ユニバーサル化に伴って現れた非伝統的な学習行動を支える制度的枠組(単位互換をはじめとした学位制度改革)、国民経済全体の中での高等教育費への投資水準とその経路、奨学金制度などの点について、体系的に比較分析を行います。